世知辛い世の中だからこそ…

世知辛い世の中だからこそ…

くまモンのライカ C-LUX

 

近所の公園の桜が満開で見頃を迎えていた。

夕方になると犬の散歩で賑わう公園なのだけれど、この日もほんの十数分の間に犬を連れた人を多く見かけた。

 

立ち話

 

低い位置に垂れ下がっていた枝先の花を撮ろうとしていたら、向こう側の歩道で犬を連れた人同士が立ち話を始めた。

なんという種類の犬なのか知らないけれど、その小型犬たちはじゃれあうでもなく立ち話を始めた飼い主の足元をソワソワと動き回っていた。

 

満開の桜

 

公園の奥の方は小高い山のようになっている。

その斜面全体に桜の木が並んでいた。

桜並木の中に入っていくと、どの木も見事な満開の花をたたえていた。

 

桜の木の下で

 

登ってきた斜面を見下ろすと、先ほどの歩道をまた一人、犬を連れた人が歩いている。

やはりこの公園を犬の散歩コースとして利用している人が多いのだろう。

 

花びら

 

この公園ができて20数年だと思うけれど、最初の頃は桜も植えられたばかりで、今のような大木ではなかったと記憶している。

こんなに多くの花が咲く見事な桜並木になっていたのは、つい最近まで知らなかった…。

 

桜の木とバス

 

20数年の歳月をかけて、ゆっくりとだが確実に成長して、立派な桜並木になったのだろう。

今では近所の方たちにとっては、一番身近なお花見スポットになっているようで、散歩のついでに記念撮影をする人もいた。

 

記念撮影の夫婦

 

日本はこの20数年の間に、カメラをぶら下げて街を歩いているだけで“不審者”呼ばわりされる世知辛い世の中になってしまった。

こうして自分が住む街を写真に収めようとカメラ片手に歩いているだけでも、普段からあまり近所付き合いのない自分は、もしかしたら「怪しい人が歩いていた」なんて思われているのかもしれないなと、ふと思った。

 

夕暮れ

 

公園の入り口に「撮影禁止」などと看板が掲げられる日も、そう遠くはないのかもしれない…。

もちろんそうした背景には、プロアマ問わずカメラを扱う側に、色んな意味でさまざまな“不届き者”がいたのは事実だ。

たまたまこの日、プロカメラマンを名乗る人物からセクハラを受けたという女性の告発があり、ちょっとした騒ぎになっていることを知った。

さらにそのカメラマンを起用していたカメラメーカーにまで飛び火しているということだった。

未成年女性も含まれているようで、どうやら刑事事件にまで発展しそうな雰囲気だ。

歴史は繰り返される、そんな言葉で片付けていいことではないだろう。

ここの桜も、あと何年、こうして写真を撮って楽しめるのかな…。

 

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