Leica M10-P “Reporter”
先月も宿泊したホテルに今月も泊まることになった。
特に意味はないが、気分展開のようなものかな。
ホテルに泊まったところで、周辺の飲食店を訪れることもなくホテル内で大人しく過ごしている。
誰かに迷惑をかけるのも嫌だけれど、自分自身が厄介な思いをしたくない。
ホテルなどの観光業もそうだが、何よりも飲食店が辛い思いを強いられている中で、少しでも応援したいという気持ちはある。
こうした人たちが一生懸命に感染対策をしていても、そこを訪れるほんのひと握りの残念な人々のせいで、全ての苦労が台無しになる。
今日も、ホテルのラウンジでそんな人たちを見かけた。
飲食物を取る際にはマスクをしているの当然だが、ホテル側からはさらに手袋の着用をお願いする案内が書かれていた。
他のグループのお客さんが手袋をしているのを見ていながら、その残念なグループの年配のご婦人は「私たちは何も言われていないから、いいでしょ、そんなことしなくても」と、連れの男性だけでなくラウンジ内の他の客にもはっきりと聞こえるような声量で口に出して言っている。
「その歳になっても、誰かに言われないとできないのか」
そんな言葉をぐっと飲み込んだ。
こうした輩は全国のどこにでもいるのだろう。
一生懸命に努力しているホテル側の思いなど、このような客には通じない。
こんな輩とは一緒に同じ空間に居ないのが得策だ。
残念な気分でラウンジを後にした。
部屋に戻ると日が暮れ始めていた。
暗い影を落とすビルの向こうに、夕日を浴びて白く光るベイブリッジが見えた
混沌とした暗い世の中に、ほんの少しだけれど希望をもたらす光が差し込んでいるように思えた…。