Leica M10-P “Reporter”
苫小牧から夕張へと車を走らせる途中、道路の脇に大きな特区列車の車両が飾られているのが目に止まる。
道の駅だった。
なかなか大規模なその道の駅の駐車場のすぐ横に特急電車が、そしてその横に何故かもう一本線路が敷かれ、その線路が車両既知のような建物の中へと続いていた。
これは何かある!
そんな直感めいたものが働いた、などと格好の良いものではなく、まあ誰でもそう思うような状況だ(笑)
車を停め道の駅の建物内を歩いていると、とんでもないものが飾られていた。
「デゴイチ」の愛称で親しまれた蒸気機関車D51が保管されていた。
綺麗に磨かれ黒光りしたその「デゴイチ」は、今にも走り出さそうな雰囲気を醸し出している。
何かのイベントなどの時にはきっと、走り出しはしないだろうが最初に外で見た線路へ移動させられ、その勇姿を多くの人の前に披露することもあるのだろう。
特に鉄道ファンというわけではないのだけれど、間近で見た「デゴイチ」の迫力に圧倒された。
そして、動輪など駆動部のメカニカルな感じに魅了されてしまった。
この「D51 320」は1939年に製造され廃車される1976年まで北海道内で活躍したそうだ。
そして、時北海道の12市町が企画した北海道の発展に寄与した石炭、鉄鋼、港湾とそれらをつなぐ鉄道の成長と衰退のストーリー「本邦国策を北海道に観よ!〜北の産業革命『炭鉄港』〜」の一部として「日本遺産」に認定されている。
確かにこの「デゴイチ」の存在なしでは北海道の発展はなかっただろう。
もちろん他の蒸気機関車も、現在の日本経済の礎を築く重要な役割を果たしたはずだ。
こうした大きな個体を保存していくのには莫大な費用がかかると聞く。
しかし、これらは日本の発展にはなくてはならなかったもので、日本の歴史の一部と言っても過言ではないはずだ。
ぜひこのような「遺産」をこれから先もしっかりと保存し続けて欲しいと思う。