Leica SL2
長崎を訪れるのは、11年ぶりだった。
前回だけでなく、学生時代に何度も訪れた街だから、市内の有名な歴史的観光スポットはほぼ全て体験済みだ。
特にこれと言ってあらためて訪ねてみたい場所はなかったのだけれど、夕食にはまだ早い時間だったので、ホテルの周りを散策することにした。
そこでたまたま通りがかったのが「長崎孔子廟」。
なんとなく気になって窓口をのぞくと係の女性が「これからちょうど変面師のショーがありますよ」と案内してくれた。
遥か昔にどこかで見たことのあるような気がしたけれど記憶が定かでないので、ちょうどいいタイミングだし観覧することにした。
孔子廟の公式サイトによると「変面とは、四川の川劇に属し、お面が瞬時に10数枚変わる人気が高い伝統芸能であり、その仕掛けは国家機密となります」とのことだ。
要するに顔につけたお面が劇中にコロコロと変わっていく様を楽しむショーということなのだろう。
ここ「長崎孔子廟」には若手の変面師2名が在籍しており、今回はそのうちの「京介」さんの出番だった。
伝統芸能と聞けば、どこか古臭いイメージを持つ方もいるだろうが、青がベースの色鮮やかな衣装に身を包んだ「京介」さんが、軽快な音楽に乗って踊る姿はどことなく現代のダンスにも通ずる動きがあり、もちろんショーの一番の見どころである「変面」もテンポ良く抜群のタイミングで次から次へと変化していき、知らず知らずのうちに引き込まれていった。
久しぶりにこんなにテンポ良く動く被写体を撮る機会に恵まれたわけだけれど、Leica SL2 のAFもショーのテンポにシンクロするかのようにきっちり食いついてくれて、こちらも楽しめた。
もしかしたらSL2 を買ってからこんなに動くものを撮ったのは初めてかもしれない(笑)
今回ただ一つ残念だったのは、翌日に行われるイベントの準備とやらで、PA機材やカメラクレーンなどが設置されていて、いつもはないはずのそれらが背景で邪魔していたことかな…。
変面師のショー自体は素晴らしかったので、またこのショーを目当てに訪れてみたい。
もう一人の変面師「妃那」さんのパフォーマンスも見てみたいしね。