Leica M10-P “Reporter”
名古屋駅のコンコースに大きなクリスマスツリーが飾られていた。
道ゆく人々が足を止めて、スマホ片手にそのツリーを撮影している。
友人同士だろうか、お互いのスマホを順番に渡し合い、それぞれの姿を撮影しているものもいれば、恋人同士だろうか、どちらか一方がパートナーの姿を撮影している。
通りがかりのサラリーマンや買い物ついでのご婦人たちは、ツリーの姿だけをスマホに収めていた。
このうちのどれだけの人が、宗教的にクリスマスと関係しているのだろうかと、余計なことを考えてしまった。
悪い癖だ…(笑)
そういう自分自身は、もちろん宗教的にクリスマスとは一切関わりがないので、当然のようにこの季節になると街全体が、そんな雰囲気で浮かれているのを見ても、どうもピンとこない。
もちろん、今ここでツリーを一心不乱に撮影している人たちのほとんどは、きっとなんの縁もゆかりもない人なのだということは百も承知だ。
ただ、たまたま通りかかった場所に綺麗なものがあった。
だから、そこで、それを撮る。
写真を撮る理由なんて、写真という技術が発明されてから、ずっと、きっと、そんなものだったはずだ。
他に理由はいらない…。