Leica Q2 “Reporter”
新しく手に入れたライカ「Leica Q2 “Reporter”」を持って、海まで車を走らせた。
夕暮れ時の海岸では、いつものようにサーファーが波乗りの興じている。
もちろん、そんなサーファーたちをサーフィン雑誌などで取り上げてもらうような撮り方をするのなら、Q2では役不足かもしれない。
もしかしたらそのような用途のためか、近くにはミラーレス一眼に望遠レンズをつけたカメラマンの姿もあった。
例えば業務だったり案件だったりするなら、そうした装備で臨むのが当たり前だけれど、今の自分は違う。
肩肘張らず、格好つけず、気軽にブラーっと出かける。
そうして出かけた先で出会った光景を、ただなんとなく切り取るだけだ。
相棒はM型ライカでも、いいだろう。
これまでは、ずっとそうしてきたわけだし…。
単焦点28ミリのズミルックスを装着しているQ2は、当たり前のことだけれど光学式のズームを使うことはできない。
しかし、28ミリの他に35、50、75ミリの画角に「クロップ」して楽しむことができる。
高解像度センサーを搭載しているおかげだろう、撮影データを確認してみると、クロップして撮影した写真も、特に問題ないように思えた。
それぞれのデータを並べてみても遜色なく見え、実際に何ミリで撮影したのかを当てることは難しいように思う。
撮影した自分自身は、もちろん何ミリで撮影したかは覚えているけどね…。
東の空には、反対側の空から沈んでゆく夕日に照らされて、上のほうだけが黄金色に輝く雲が浮かんでいた。
黄金色の雲が放つ光を写し込むように、ほんのりとオレンジ色に染まった波打ち際を一人のサーファーが歩いていた。
特別な操作をするわけでもなく、何も考えずシャッターを押しただけの写真だが、自分がその場で見た景色、そこに広がるトーンそのままを如実に再現してくれている気がした。
またひとつ素晴らしい相棒と出会えたようだ。
これでまた来年も写真を撮るのが楽しくなったな。