Leica Q2 “Reporter”
並木道を歩きながらふと見上げると、葉を落とした冬枯れの木々の枝にも雪が積もっていた。
街の中心部、行政府の敷地内にある並木路でも、除雪されることなく雪に覆われているのは北の国では当たり前のことなのだろう。
もちろん除雪したところで、またすぐに天から降ってくるの繰り返しで、人間が太刀打ちできることではないのだ。
それでも歩道だけは確保しようとしたのか、その周辺には堆く雪が積み上げられたいた。
そのちょっとした“小山”と表現してもいいような雪の山の向こう側にオレンジ色の建物が見えてきた。
北海道庁旧本庁舎、通称・赤れんが庁舎だ。
白い雪に覆われたその建物は、夏の暑い時期に見るそれとはまた違った趣を放っていた。
1888年に建てられたこの建物は、新庁舎にその役割をとって変わられるまでの約80年にわたり道政を担ってきた。
北海道の象徴のような建物と言っても過言ではないだろう。
完成から何回、この厳しい冬を経験してきたのか…(もちろん計算すればわかることだけど、そんなヤボな話はなしでお願いしますね)。
白い雪と青い空、そして赤レンガが紡ぎ出す、この時期だけのハーモニー。
四季のある日本ならではの楽しみ方かもしれない。
すべてを見てきたと思っていても、じつはまだまだ見えていないものがたくさんある。
ゴールは、まだまだだ…。