Leica M-E Typ220
東京を離れて地方都市の大型商業施設を所用で訪れた。
閉店間際の時間帯だったせいか、人影はまばらで、天井のあかりが誰もいない通路を煌々と照らしていた。
あかりがついているだけマシなのか…。
東京では知事が「東京には来ないでください」と注意喚起している。
緊急事態宣言が発出され都内の休業要請の対象になる店舗の多くが応じたとすれば、普段見ることのないシャッター商店街やネオンの消えた繁華街が出現する。
ネット上にはすでに、これらのいつもと違う街の風景を「ゴーストタウン」と呼び、それをわざわざ狙い撮影に出かけようという声が出ていた。
もちろんこのような声はごく少数だろうが、緊急事態宣言を発出したばかりに生み出される、いわば“副産物”を狙おうとするものが出てくるわけで、それはもうイタチごっこの様相を呈してくる。
行政側がどんな施策を行なったところで、結局は国民一人ひとりの自覚の問題で、全てが無駄な徒労に終わる可能性が高い。
そうなると緊急事態宣言自体が感染拡大防止になんの効果もなく、さらに協力した企業側の業績の悪化、さらに国全体の経済的な打撃だけが残されることになる。
繰り返すが、結局は一人ひとりの自覚、心がけの問題なのだけれど、いつから日本はこの程度のことも守れない“国民性”に成り下がってしまったのだろうか…。