玉石混淆の世界だから

玉石混淆の世界だから

 

Leica M10-P “Reporter”

 

随分と乱暴な意見だなと思った。

写真家を名乗る人物が「初心者に向けて」と前置きをした上で発信している動画をたまたま目にした。

内容についてここに詳しくは記さないが、簡単に説明すると写真を構成する重要な要素としていくつかあるもののうち一つを無視しろということだった。

そして、それさえ守っていれば「いい写真が撮れる」ということだった。

この人物の活動内容等について詳しくは知らないので、普段どのようなレベルの仕事をされているのかもわからない。

もちろん氏なりに、初心者の方々にわかりやすく、さらに取り掛かりのハードルを下げるといった意味合いでこのような表現をしているのかもしれない。

ただ、いくら初心者向けといっても、本来はそこが一番重要で、逆にいえばその部分さえ最初にちゃんと理解しておけば、写真はもっともっと上達するし、もっともっと楽しくなるのにな…と個人的には思えた。

「そこを無視してたんじゃあ、どうにもならんでしょ!?」と…。

もちろんこの動画一本だけで、どうこういうのも失礼な話だが、それでは氏が発信している動画をすべての人がすべて視聴するかといえば、決してそうではないだろう。

多くの人は今回の自分のように、たまたま見つけたものを見て、それに対する感想しか抱かないのではないだろうか。

もちろん、自分が書いているこのブログだってそうだ。

いちいち過去の記事や動画に対して全てを遡って内容を確認してくれる人などいないだろう。

そこまでやった上で、こちらの為人やこれまでの実績などを評価してくれる人もいないだろう

誰もが簡単にこうして情報を発信できる世の中だからこそ、そこに溢れている情報は“玉石混淆”だ。

だからこそ、受取手側がそれなりの判断基準を持って発信されている情報を取捨選択しなければならないのは当たり前のことなのだけれど、そうしたことが身についておらず、ついついネットで聞きかじった情報を鵜呑みにする方が多いと聞く。

自分が何も考えず鵜呑みにした情報を頼りに行動を起こし、結果「騙された」と嘆いている方にも自業自得の部分があるとは思うが、受取手側に誤解を与えないようにする責任は発信者側にも存在するはずだ。

発信者側の個人的な感想ならいざ知らず、特にその道のプロを名乗った上で、その道の理論や技法、手法といったものを伝えようとするなら、伝え方には細心の注意を払わなければいけないなと、あらためて考えさせられた。

まあ、自分はアマチュアでここに書いていることはすべて“個人的な感想”なんですけどね(笑)

 

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