Leica M10-P “Reporter”
例え話だが、写真の撮り方は、縦か、横か、そのどちらかしかないのか?
そんなことはないだろう。
どちらかに決めなきゃいけない理由があるとしたら、その理由はなんなのか?
残念ながらまったく思いつかない。
もちろん時と場合によっては、どうしてもこの二つのどちらかから一つを選ばなければならないこともあるだろう。
例えば誰かに資金を調達してもらい、ある程度のガイドラインを決められた上で取り組むものなら、その誰かから制約を課せられることはあるだろう。
自分は「斜めがいい」と思っているのに、第三者から「横か、縦にしろ」という具合にだ。
もちろん、誰かに頼まれたわけではなく、誰かの指示のもとでやっているのでなければ、自分自身の気の向くまま、好き勝手にやればいいだけの話だ。
ただ、誰にも口出しされたくないというのなら、かかる費用は全額自分で調達するのが当然だろう。
ガイドラインや方法論を設定されなくても、第三者のお金が動いていた時点で、ほとんどの場合「自分自身のやりたいこと」には多くの制約が生まれる。
このあたりを理解せず、安易に資金調達をやっていると、結果的に自分自身が納得できる形で物事を完遂することは難しくなる。
誰かに対して偉そうに説教をするつもりはないが、最近自分の周りでこの手の話がこじれてしまった結果、これまで楽しくできていたことが楽しくなくなってしまったという残念な話を聞く。
正直言って、安易に他人に資金調達を頼んだため、自分自身でこうした事態を招いてしまった“自業自得”だと思う。
だが、これはある程度の時間を社会や組織といった場所で過ごして、初めて気づくことなのかもしれない。
だからこそ、まだそれだけの経験がない方たちが、せっかく好きで楽しく取り組んでいるものを“自業自得”で失うことがないよう、お金の部分は安易に他人に頼ることがないようにと、老婆心ながら書いておくことにした。