Leica Q2 “Reporter”
いつもの散歩道。
駐車場の地面にデカデカと書かれた「止まれ」の文字。
歩道側から見れば逆さまの「止まれ」の文字に、どこかおかしさを感じた。
文字の向こうには左にしか曲がれない旨の意味を表す矢印が。
この歳になると、誰かに「止まれ」とか、「こっちにしか行っちゃダメだよ」と、言われることは少なくなる。
もちろんそんな風に言われて素直に聞く耳を持てているかどうか、自信はないけれど…。
要するに自分くらいの歳になると、ほとんどの事柄は誰かに言われたからとか、誰かの指示だからだとか、そういうことは一切関係なく、自分自身で考えなければならないことばかりになるのだろう。
実際に今年の自分がそうだったように思う。
誰に言われたわけでもなければ、誰かに相談することもなく、長年属した組織を離れることを決め、そして、これからのことも同じように自分一人で決めていかねばならない立場を選んだ。
若い頃から、一度も立ち止まったこともなければ、来た道を振り向いたこともないなんてことはなくて、思い出せないだけで、きっと立ち止まったり、振り向いたりしたことは幾度となくあっただろう。
今年だってそうだ。
知らず知らずのうちに立ち止まっていたり、振り向いていたように思う。
前を向いて進んで行くだけが人生じゃない。
どこかで立ち止まって、そしてゆっくりと来た道を振り向いてみることも大切だし、もしかしたら曲がってみたり、後戻りしてみることも悪くないだろう。
今年も残すところ2日。
来年はどんな楽しい出来事が待っているのだろうか…。