嵐のあと

嵐のあと

Leica M10-P “Reporter”

 

朝、目覚めると、外は嵐だった。

傘をさしても、きっとなんの役にも立たないだろうと思えるような勢いの雨と風。

お昼を過ぎたあたりで、耳を擘くほどの雷鳴が鳴り響いたと思ったら、部屋の電気が一斉に消えた。

停電はほんの一瞬で復旧したが、雨と風の勢いが衰える気配はなかった。

 

庭石にできた水溜りに映る電線

 

これは暗くなるまで外には出られないな、なんて考えながらPCに向い仕事を続けた。

16時を過ぎたあたりだったか、風の音が止み、それまで勢いよく屋根を打ちつけていた雨音も消えた。

外に出てみると嵐は過ぎ去っていた。

かなりの強風だったが、家や庭の木々には特に被害はないようだった。

 

排水溝

 

自然の前に人間は無力だ。

無理して抗おうものなら、その巨大な力で逆襲されて、コテンパンにやられるのがオチ。

こんな時は、静かに嵐が過ぎ去るのを待つのが一番なのだろう。

きっと何をやってみても、その全てが無駄な抵抗に終わるのだから…。

人生もきっとそんなものだろう。

今は静かに、巨大な嵐が通り過ぎるのを待つときなのかも知れない…。

 

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