Leica M10-P “Reporter”
猛烈なスピードで1台の車が追い越していった。
何かに追われているかのように、ただ前だけを向いて疾走している。
そんな表現がぴったり来るような走りだった。
豪雨とまでは言わないまでも、それなりの雨量を記録しそうな勢いに気圧されて走行車線を法定速度よりも遅いスピードで走っていたせいもあり、追い越していった車がそんな風に見えたのだ。
こんな雨の中、そんなに焦ってどこに行くのだろう…。
天候を考えれば無謀な運転にしか見えないけれど、いまの自分には、そんなに急がなければならない用事があるのが、少しだけ羨ましいようにも思えた…。