Leica M10-P “Reporter”
自宅の庭先に数本だけススキが生えていた。
もちろん植えた覚えなどないので、どこからか種子が飛んできたのだろう。
他の庭木からすれば雑草でしかない、そのススキがなぜかこの時期になると庭の主役をはっているかのようにグングンと高く伸びて、手入れされた庭木よりも高い位置に頭を出してくる。
雑草でしかないはずのその存在も、高く飛び出してくると、それがあたかも主役のように見えなくもない。
9月も終わりだ。
会社を辞めてから3ヶ月が経とうとしている。
ススキを見ながら会社にいた頃のことを思い出す。
このススキみたいなヤツいたよな…。
仲間とは群れず、常に高みを目指して突っ走る。
組織なんてクソ喰らえ! いつもそんな感じで他のものとは一線を画そうとする。
そして、いつも大多数の間違った反対意見によって“雑草”=不良分子として刈り取られてしまう。
そんなヤツの言っていることの方が正しいのではないか? と少しでも気づいた者がその会社にはいただろうか?
まあ、気づいていたら、こんなことにはなっていなかったのかもしれないね。
もう、今の自分には関係のないことだけれど…。