雑草のようにたくましく

雑草のようにたくましく

Leica M10-P “Reporter”

 

季節外れの台風の影響なのか、夜中には強い雨と風が吹きつけていた庭に木漏れ日が差し込んでいた。

高く並んだ庭木の間から低く差し込む太陽の光が庭の枯芝を照らしている。

枯れた芝生の間から、ところどころ顔を出す雑草だけが、なぜか青々としていた。

“生命力の違い”というやつなのだろうか…。

どんなに手入れしてもこの時期になると芝生は枯れてしまうのに、夏から秋にかけてきれいに始末したはずの雑草だけは、こうしてまた伸びてくる。

どんなところにも、こうやってしつこく、たくましく生き延びるやつはいる。

人間だって、そうだろう。

会社や団体、組織といったものの中で、嫌われようが、疎まれようが、我関せずで生き続ける者がいる。

大多数を占めるクソみたいな予定調和の中に身を置かないことを理由に、攻め続けられようが絶対に従属しない者もいる。

決して悪いことではないだろう。

周りの人間たちとうわべだけの仲良しごっこを演じて、自身の主義主張や感情すらもひた隠し、その場所に溶け込もうとする者たちよりは、はるかに立派な生き方なのではないだろうか。

そして、なによりも楽しい生き方なのではないだろうか。

今は何の組織にも属していない自分だって、これまではそんな存在だったのだと思う。

きっと、これからも生き方は変わらないだろう。

今年も残すところあと1ヶ月、来るべき新しい年、そして自分自身の新しい人生のために“雑草魂”でラストスパートだ。

 

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