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少しだけオレンジ色

Leica M10-P “Reporter”

 

今日ももうこんな時間だ。

数ヶ月に一度、通院する眼科についた頃には、太陽がかなり低い位置まで降りてきていた。

午前中にやるべきことを済ませ、少しのんびりしていると、この季節はあっという間に夕焼けの時間だ。

駐車場に車を停めて玄関まで歩くと、薄いベージュの壁材、そして茶色いレンガに赤く弱々しい太陽の光が当たり、どことなく暖かそうな温もりを感じる雰囲気の建物に見えた。

数ヶ月に一度のこととはいえ、やはり病院に来るのには、なんとなく抵抗感がある。

防犯対策の面格子がつけられた窓が、どこか人を寄せ付けない雰囲気を放っているのは関係なくて、ただ自分自身の気持ちの問題だ。

特に自覚症状のないことで、それほど危機感は持っていないせいか、病院なんて大袈裟な…と勝手に思っているのも原因の一つかもしれない。

とにかく、いつもよくしてくれる先生や看護師さんには申し訳ないのだけれど、どうも病院というのは苦手だ。

それでも今日は、いつもより少しオレンジ色の建物が、こんな自分を暖かく迎えているような気がした…。

 

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