眠り続ける街

眠り続ける街

Leica Q2 “Reporter”

 

北海道の札幌に来ている。

昨年9月以来の訪問で、冬のこの時期に来るのはもう何年ぶりだろうか…。

いつもならこの季節の一大イベントとして全国的にも有名な「雪まつり」に時期だが、コロナ禍の影響で直前になって今年も中止が決まった。

すでに雪像の製作も始まっていたが、それらもすべて途中で取り壊されたと聞く。

会場となる大通公園周辺は、その取り壊された雪像の雪ではなく、道路から除雪された雪が堆く積まれていた。

これが冬の北海道か…。

街全体が真っ白な銀世界なのは当たり前だが、小さな裏路地は除雪されることなく、中には車では通れないような雪だらけの道も残されたいた。

そんな札幌を代表する歓楽街ススキノを歩いてみた。

 

 

自治体からの「休業要請」を受け、閉まっているバーのショーウィンドーにケバケバしい色のマネキンが裸のまま、寒そうに佇んでいた。

その先の角を曲がると、フェルメールの「真珠の首飾りの少女」が、寂しげにこちらをみつめていた。

街も、そして街を歩く人たちもみな寂しそうに見えた。

まだまだ夜明けは来ないのか…。

 

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