Leica SL2
今年2月以来の明石海峡大橋だ。
前回はここを通って高松まで移動した後、瀬戸大橋を渡り岡山側から本州へ戻った。
今回は徳島まで行き一泊した後、またここを通る予定だ。
いつもここを通る時にはタイミング的には休憩が必要なほど疲れてはいないのだけれど、ここから見る景色がなんとなく好きで必ずサービスエリアに寄っている。
今回も車を降りてまっすぐにこの望遠鏡が並んでいる場所まで来ると、一人の少年が母親らしき女性に望遠鏡をのぞきたいとせがんでいた。
最初はお金がかかるからと拒んでいた女性も、少年の必死さに根負けしたのか財布から小銭を取り出し渡していた。
その小銭を奪うのが早いか、望遠鏡のぞくのが早いかというような勢いで、貪りつくように望遠鏡にしがみついた少年。
彼の視線の先には一体何が見えているのだろうか。
これからの人生でいろんな場所で多くの景色を目にすることだろう。
そして、歳をとってから、きっと今日のこの景色も思い出すことだろう。
たった数百円ほどだと思うが、彼の家族にはとっては貴重なお金だったのかもしれない。
でも、そのお金は彼にとって、きっと何事にも変え難い経験をさせてくれたはずだ。
母親らしき女性にとっても、今日の彼とのやりとりがいい思い出になることを願いながらシャッターを切った。