Leica SL2 & SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN Art
所用のため横浜市内のホテルを訪れた。
ロビーにあったフカフカのソファーに腰を下ろし、待人を待つ。
豪華なインテリアに囲まれて、ここまでの道程を思い返す。
名古屋から車で3時間ちょっとのドライブ。
心配していた雨に降られることなく順調に来られた。
それでも、やはりどこか神経が張り詰めていたのだろうか、快適なソファーに誘われるがまま眠気が襲ってきた。
そのままソファーに身を預け、天井を見上げると、そこにはぼんやりとした柔らかい光を放つ花火が上がっていた。
いや、違う。
目の焦点が合わず、そこにあるはずの何かがぼんやりと見えているだけだ!と気づくのに少しばかり時間がかかった。
ゆっくりと合致してくる焦点の先には、煌びやかな光を放つ豪華なシャンデリアがあった。
天井から吊り下げられたシャンデリアの電球一つ、ひとつが夜空に煌めく打ち上げ花火のように見えていたようだ。
疲れているんだな。
3時間程度のドライブで、こんな疲労感を味わうとは…。
もう決して若くないことは自覚している。
それにしたって、何かの錯覚だったのかもしれないけれど、こんなに長い時間、目の焦点が合わなことなんて、これまでにあっただろうか…。
今夜はこのままこのホテルに部屋を取り、ゆっくりと過ごそうか。
こんなささやかな贅沢も、たまにはいいだろう。