Leica SL2
ある高級ホテルのスイートルームに宿泊させていただける幸運に恵まれた。
その部屋は、そのホテルの最上階にほど近いフロアにあった。
朝を迎えベットルームのカーテンを開けると建物の角地に位置する部屋だったため、二つの面に続くように窓が設置されており、大阪の街が180度にわたって一望できた。
部屋のコーナーにオットマン付きの立派なソファーが置かれている。
こんな高層階のこんな部屋に腰掛け街を見下ろしていると、何かのトップの座にでもついたような気分になる人もいるのかもしれない。
そんなことを思いながらソファーに腰掛けていると、ある界隈での些細ないざこざを思い出した。
長くクリエイティブな仕事をしてきた立場のものとして、少し関係している部分があり、それがすごく気になったので、ここに記しておこうと思う。
少し前からその分野では人気を集めていた事柄がある。
それをテーマに多くの専門家だったり、素人ではあるのだがかなり勉強をされている方たちがYoutubeで、それらにまつわる色々な情報を発信していた。
中には、なかなかためになると思われる有益な情報を発信している方もいた。
そんなある日、A氏が発信した手法に間違いがあるとB氏が自身の動画で持論を展開し、間違っている部分を訂正する形でA氏の理論を完全否定した。
ここまでなら、どんな分野でもよくある話だろう。
これを受け、A氏が動画で間違っていると指摘された部分に関して、視聴者に対して自身の非を認め訂正した上で真摯に謝罪した。
この時点で「お互いここでやめておけばいいのにな」と自分は思った。
なぜなら、長年クリエイティブな仕事に携わってきた自分には、B氏が最初の動画を公開した時点で、自身のチャンネルで公開するためのネタに困り、たまたま見つけたA氏の動画を勝手にパクッてネタとして利用しているように思えたからだ。
実際にこの動画はかなりの数の再生回数を稼いでいる。
もちろん、何かの間違いを見つけたときにそれを指摘することはあって当然だろう。
B氏には「これは大変な間違いだから訂正してあげなければ」というB氏なりの“大義”があっての行動だとは思う。
ただ、B氏は動画の中でA氏の理論の間違いを指摘するだけならともかく、自身の動画のコンテンツとしての面白みを演出するためだろうか、A氏のことを「エスパー」などとA氏の人格自体を揶揄するような言葉を使い茶化している。
現在のYoutubeでは当たり前のことなのかもしれない。
だが、このような演出を加え面白おかしく他者のコンテンツの内容を自身のネタにすること自体、やり方としておかしい気がするし、何か違うような気もする。
B氏はその分野の専門性という意味では長けているのだと思うが、動画などコンテンツを作るいわゆる“ものづくり”の分野では、すでにB氏は手を出してはならない領域に勝手に手を突っ込んでいるように自分には思えた。
自分が作ったコンテンツをダシに他人におちょくられたりすれば、誰だって面白くはないだろう。
この話はさらに続く。
B氏が公開したA氏の間違いを指摘した動画の内容に、B氏の勝手な解釈が含まれておりA氏の理論を完全に否定できるものではなかったのだが、この点について今度はA氏が逆襲に出る。
A氏がB氏の主張ややり口に対して、さまざまなやり方で挑発とも思える言葉を投げかけている。
続けて「お互い〇〇の社員として、おっと間違った…」と実在の会社名を挙げて、いかにもB氏の身分をバラすかのような表現でおちょくり返していた。
もちろん自分はこれに関して、A氏がB氏に「エスパー」とやられたのと同じようにネタとして遊んでいるなと解釈したが、視聴者の中にはこれを真に受けた方もいたようだ。
これを受け、B氏が「こどもですね。彼はもっと大人だと思っていたのに…」と今度はTwitterを使い反論している。
この投稿を見て思わず吹き出してしまった。
他人のコンテンツをネタにして人格までを面白おかしく揶揄するような動画を作った人が、他人のことを大人だとか子供だとかと言えるのだろうかと…(笑)
そもそも、B氏は自身のA氏に対しての余計な揶揄が、A氏をここまでの行動に出させてしまったとは思っていないのだろうか?
誰が見ても、最初にケンカを売ったのは、B氏の方なのだが…。
この分野の専門家ではないので、彼らが展開している理論のどちらが本当に正しいのか、どちらの方が優っているのかはわからない。
こんな騒動に展開するまでは、どちらの動画も楽しく拝見させていただいたが、正直言って今は少し残念な気分でもある。
もしかしたら、彼らはその分野で「俺の方があいつよりも上」というような熾烈なトップ争いをしているつもりなのかもしれない。
ただ、コンテンツ作りという分野に関してだけ言わせていただくなら、他人のネタを勝手に引っ張ってきた時点で、ご法度だし、そんなことをしている方をまともに相手する必要もなかっただろう。
だから、A氏は自身が公開した動画コンテンツの中身で間違いが指摘されたことに関して真摯な態度で視聴者に訂正と謝罪をした時点でやめておけば、「目クソ鼻くそ」になることもなかったのではないかと考えている。
あっ、他人の騒動をブログのネタにしている自分も同じかな(笑)
この彼らの一連の流れは、Youtubeでは当たり前のやり取りで、もしかしたらそのすべてが大きな「プロレス」なのかもしれない。
だから今後も、お二人の動画は「プロレス」と同じように楽しませていただこうと思います(笑)